アファメーション(affirmation)は、自分自身に対して行なう肯定的なセルフトーク(自分への語りかけ)のことで、潜在能力を最大限に高めることができるそうです。著者のルー・タイスは、人間が成功するための心の仕組みを研究し、コーチングのメソッドを確立した人物。アファメーションを使ってどのように自分の目指すゴールに行けるかを具体的に書いてあります。
なぜ目標を成し遂げられないか?
私が目標を定めてチケットを売ったときには、どこでリングとレフリーを見つけたらいいのか、まったく当てがありませんでした。多くの人が、ビジョンやゴールを設定するときには必要なリソース(資源)がどこにあるのか知っておこうとします。それが、彼らが人生でわずかなことしか成し遂げられない理由です。
自分が出来る範囲で、仕事(目標)をやり遂げようと考えると、いつもと同等、またはそれ以下の結果しか残せないが、リミットを設けず、足りない部分は後から追加する形をとれば、今の自分以上に成功する確率が高まります。ものを売るにしても、「在庫を持たないといけないから」とか、「資金繰りが大変だから」とか、「今の人員で対処できるか、わからないから」などの理由で、今のポジションから抜ききれない会社も多いと思います。「もしすべての制限がなく、思いっきり売る事ができるなら」という視点が必要。そうしないとビジネスは次の段階には行けないと思います。 うまくいくかどうかは、本当に紙一重だと思う事があります。自分の経験上、やりたいからやったことは、うまくいっている事が多いし、やらねばと思ってやったことは失敗する事が多い。自分の心とは別の力が働いて、仕事をするとき集中力は落ち、ケアレスミスをおこしてしまうようです。しかし集中力だけの問題ではなさそうです。なぜ、そんな事が起こるのか、「アファメーション」に書いてあります。
したいことだけがうまくいく理由
「しなければ」という態度でいると、抵抗したくなります。自分をそのことに積極的に向かわせる力がわきません。動機とモチベーションは結びついています。したがって、ネガテイブな「しなければ(have to)」から、建設的な「したい (want to)」を態度を変え、創造力と情熱を解き放たなければなりません。
敗者のほとんどは、自分の人生を「しなければ」だらけの状況で過ごしています。何をやるにしても、自分の行動に責任を持とうとしません。
自分にとって何が最善か考えましょう。「しなければ」と自分に言い聞かせる代わりに、「私はこれを選ぶ、これがしたい、これをやる」と言いましょう。そうすることで、自分の人生の主導権を握るのです。
まとめ
ここで一つ疑問が浮かぶと思います。仕事をする上で、ほとんどの場合、「しなければ(have to)」ではないかのか? 確かに、上司から命令を受けて仕事をする人もいるし、ルーテイーンの仕事なのでしかたないと言う人もいるだろう。しかし、何でも考え方です。したい状況を自ら作っていけばいい。朝早く起きなければならないなら、朝起きしたくなる習慣を入れこむとか(甘いコーヒーを飲む)、ルーテイーンの仕事なら時間内に仕上げればお菓子を食べていいとか、主体的に自分がしたくなるようなルールを入れこめば良いと思う。ちょっとした考え方の違いが大きな差を作っていくのではと思います。本の表題である、アファメーション(肯定的なセルフトーク)からは少し離れた箇所を引用しましたが、心理的アプローチから仕事のためになるアイデアが多いので、お勧めです。