なんとなく、小さいころから、人と話すのが苦痛、気を使いすぎる、涙もろい、大きな音や怒っている人が苦手、一人でいる時間だ必要など、このような内向的な人のことを「とても敏感な人」(HSP:Highly Sensitive Person)と言います。
HSPは人類のおよそ5分の1ほどいると言われていて、決して病気などではなく、男女の性別を分けるように、敏感なタイプとタフなタイプと分けただけ、つまり、生まれ持った性格のようなものです。
今まで、HSPは低い評価を受けてきました。しかし最近の研究で、良好な環境下であれば、高い能力を発揮できることがわかってきました。
例えば、繊細な味覚を感じとる料理人、音を聞き分ける音楽家、専門職や芸術家などHSPが多いです。そこで、自分の生まれ持った特性を理解して、自分は内向的で駄目だと悲観しないで、繊細な仕事ができる環境で様々なことをチャレンジすることが大切です。
今から、HSPが楽に生きるための方法を書いていきたいと思います。
目次
まず五感からの刺激をシャットアウトする
まず、刺激を受けすぎたな・・と、思ったら、すぐに五感を閉じてしまいましょう。外からの刺激の80%は視覚からはいってくるので、目を閉じて、リラックスした状況を作ることが大事です。聴覚からの刺激は、耳栓やイヤホンをします。眠れば忘れると思っている人もいますが、実は睡眠中も強烈な夢を見て逆に疲れてしまうこともあるのです。本当にキツイときは、何もしない、ただぼーっと深呼吸してリラックスするです。これ以上刺激(情報)を入れないようにすると、頭の中が整理されて翌日は元気になっていることが多いです。
自然を愛し、芸術を愛する
HSPは、一度に多くの情報を頭にとりいれることができますが、細かいことにまで、気がつくので、他の人より多くの情報が頭の中に入ってきてしまいスペックオーバーになりやすいです。そこであまり頭に情報を積め込みすぎないように注意する必要があります。スマホ、映画、ニュースなどできる限りシャットアウトし、感じているだけで気持ちの良くなることをします。例えば、自然に触れあう、潮の香りや風を感じる、森林の空気を吸う、余計な歌詞のない音楽を聴く、美術館で作品を見るなど、刺激をやわらげるリラックスした時間必要です。HSPは、水が癒しにつながると言われています。思い切って水が近いところに引っ越してみるのも良いです。
何か創造的なことをしてみる
日記や手紙、ポエムなどを書いてみる。料理、絵、ぬり絵など、簡単に始められることからして下さい。とても繊細で皆が気がつかないことがわかってしまう性質ですので、世の中にはまだない新しい作品をつくりだす可能性があります。自分にはそんな才能はないなどの偏見は捨てて、やってみることです。もしかして仕事として依頼がもらえるかもしれません。
周りにHSPだと伝える
一緒に暮らしているパートナーがいるなら、HSPであることを伝えて、理解してもらうことが大事です。「今日は刺激が多すぎたので、一人にさせてね。」と伝えることもできます。理解者(協力者)が増えれば、生活が楽なります。
情報の選別ができるようになれば一人前
敏感であることで苦しんでいる人は、基本やさしいので、すべてのことを受け入れてしまいます。これが問題の根本になります。選別上手になれば、刺激の強い情報はすべて切り捨てて、心休まる時間を持つことができます。会合やパーティなど、刺激が強いかも感じたら、断る勇気も要ります。どうしても出席が必要な場合でもできる限り、早くその場から離れます。付き合いが悪い、出世できないと言われても、自分らしい生き方をする方が大事です。相手に左右されず、自分基準の選別をして下さい。
友人は狭く深く
ママ友の集まり、旧友の飲み会など、行きたくなければ欠席すべきです。心を許した相手以外との会話はせいぜい2時間が限度です。2時間頑張って帰ると、どっと疲れがでてきます。心の底から笑って楽しめる友人とだけ付き合っても良いのです。友人は狭く深くが基本で、幅広く付き合うのは、それが上手なひとに任せましょう。
まとめ
小さいころから敏感で、大人になっても時折苦しくなる人のために書きました。繊細さが生かせる様々な職業もありますし、つらくなったときの対処法もあります。世の中、人のために生きることが大切だと言いますが、もともとHSPの人はやさしい心を持っています。自分の能力を生かして、自分のために生きて下さい。
参考文献:
敏感な世界に生きる敏感な人たち
繊細すぎて生きづらい~私はHSP漫画家~